部分美を仕事にする!パーツモデルの魅力と働き方
パーツモデルとは?全身モデルとの違いや仕事内容を徹底ガイド
パーツモデルとは、手・足・髪など体の一部分に特化して撮影されるモデルのことを指します。
全身を被写体とするモデルとは違い、特定のパーツを強調した広告やプロモーションで活躍するのが特徴です。たとえば、手のモデルであればネイル製品や指輪などのアクセサリー広告に起用されることが多く、顔や髪を専門にしたモデルにもそれぞれ異なるニーズがあります。
この記事では、パーツモデルの魅力や活動内容に加え、実際に目指すための準備やステップについてもわかりやすく解説していきます。
- 目次 -
パーツモデルとはどんな仕事?
パーツモデルとは、手・足・目・唇といった体の一部分を専門に見せることで活動するモデルのことを指します。広告や商品撮影などのシーンで、特定のパーツを際立たせる役割を担い、プロモーションに大きく貢献しています。
代表的な活躍の場は、化粧品やスキンケア・ボディケア商品の広告撮影です。そのほか、食品や雑貨などの商品カタログやCMでも、商品イメージを引き立てる存在として需要があります。
さらに、パーツモデルは年齢や性別を問わず幅広く求められるのも特徴です。宣伝する商品やサービスのターゲットに合わせて、適した年代や雰囲気を持つモデルが起用されるため、多様な層にチャンスが開かれています。
全身モデル・バストアップモデルとの違い
全身を写すモデルは、その人自身の雰囲気やスタイルを武器に、商品の魅力やブランドイメージを直接的に訴求します。特定のターゲット層に強く印象づけたい場合には、全身モデルやバストアップモデルの起用が効果的です。
一方で、商品のイメージに特定の年齢や雰囲気を結びつけたくない場合には、パーツモデルが選ばれます。体の一部にフォーカスすることで、余計な情報を与えずに製品そのものを際立たせることができるためです。現場では、全身モデルとパーツモデルを組み合わせて撮影が行われることも多く、パーツモデルはメイン撮影の後に登場するケースが一般的です。そのため、長時間待機が必要になる場合もあります。
また、パーツモデルは全身やバストアップを撮るモデルとは異なり、通常は顔を出さないため肖像権が絡みにくく、報酬も比較的低めに設定される傾向があります。ただし、中には1回の撮影で10万円以上を得る人気パーツモデルも存在します。ただし注意点として、パーツモデルは全身モデルに比べて撮影機会が少ないことも理解しておく必要があります。
部位ごとに見るパーツモデルの仕事
パーツモデルといっても活動の対象はさまざまで、手を専門とする「ハンドモデル」、足を見せる「フットモデル」、目元に特化した「アイモデル」、唇を中心に活躍する「リップモデル」、そして髪を主役とする「ヘアモデル」などが代表的です。ここでは、このうち主要な4種類のパーツモデルについて、具体的にどのような現場で求められるのか、仕事内容を詳しく見ていきましょう。
手のパーツモデルの役割とシーン
「手タレ」とも呼ばれる手のパーツモデルは、ハンドクリームやネイル用品、アクセサリーなど、多様な製品の撮影で起用される人気の職種です。撮影対象は主に肘から指先までで、商品を魅力的に見せるために欠かせない役割を担っています。
特に美容やファッション関連の広告に登場することが多く、「手の美しさ」が大きな評価基準となります。ネイル広告やハンドケア商品のプロモーションでは、指や爪の形の整い方、肌のなめらかさ、血色や白さなどが細かくチェックされます。
ただし、手は日常生活で最も使用頻度が高いため、傷やシミなどのリスクも大きいのが特徴です。そのため、ハンドモデルは普段から手の保護や保湿に細心の注意を払い、自分の肌に合う素材の手袋を常用している人も少なくありません。
足のパーツモデルの役割とシーン
足を専門にしたパーツモデルは「足タレ」と呼ばれることもあり、パーツモデルの中でも需要が高い分野のひとつです。主な活躍の場は、ストッキングやレギンスといったファッションアイテムの広告や、ボディケア・フットケア製品のプロモーション撮影です。
ボディケアやフットケア関連では、白くなめらかで、シミや傷跡のない肌が好まれます。さらに、足指や爪の形が整っていることも大切なポイントです。ファッション系の撮影では、美しい脚線美が求められることも多く、特に靴やストッキングを扱うシーンで重視されます。
そのため、フットモデルには美しく健康的な足を保つための日常的なケアが欠かせません。適度な運動で血行を良くしたり、むくみを防ぐためのマッサージを取り入れたりするなど、継続的なセルフケアが仕事に直結する重要な要素となります。
顔を対象とするパーツモデルの仕事
顔のパーツモデルは、目・口・鼻など顔の一部分を対象に活躍するモデルです。
たとえば目を専門とするモデルは、アイシャドウやマスカラといったアイメイク製品の広告、メガネやコンタクトレンズのプロモーション撮影に多く起用されます。また、まつ毛エクステやアイブロウサロンの宣伝素材として採用されることもあり、目の大きさや形、まつ毛の長さなどが重要な評価ポイントとなります。
一方、口元を担当するパーツモデルは、リップや口紅などのコスメ広告、歯磨き粉などの口腔ケア製品、さらには歯科医院の宣伝素材などで活躍します。こうした撮影では、唇の形や色味、歯並びといった口周りの美しさが求められ、商品の印象を大きく左右する役割を担います。
髪を対象とするパーツモデルの仕事
髪のパーツモデルは、シャンプーやトリートメントといったヘアケア商品、ヘアサロンの広告、さらにはヘアアクセサリーのプロモーションなどで起用されるモデルです。似たような分野に「カットモデル」がありますが、カットモデルはヘアスタイル全体を対象にするのに対し、髪のパーツモデルは髪そのものの質感や美しさに焦点を当てて撮影される点が大きな違いです。
この仕事では、艶やかでコシのある健康的な髪が重要視されます。そのため、日頃からの丁寧なヘアケアや生活習慣の見直しなど、髪の美しさを維持するための努力が欠かせません。
パーツモデルを目指すために
パーツモデルとして活動するためには、実際にどのように仕事を始めるのか、そして活躍するために必要な準備を理解しておくことが大切です。ここでは、パーツモデルを目指す人に向けて、具体的なステップと心構えについて解説します。
パーツモデルになるためのステップ
パーツモデルとして活動を始める方法はいくつかあります。代表的なものは次の4つです。
パーツモデル専門事務所に登録する
数は多くありませんが、手や足など特定の部位に特化した事務所が存在します。専門事務所ならではのノウハウを学べるほか、パーツモデル案件に特化した環境で活動できるのが強みです。
モデル事務所のパーツモデル部門に所属する
大手モデル事務所の中には、パーツモデルを扱う部門を設けているところもあります。広告代理店やメディアとのコネクションが豊富なため、比較的仕事につながりやすいのがメリットです。
パーツモデル募集サイトを活用する
インターネット上には、パーツモデルの求人や案件を掲載しているサイトがあります。自分に合った案件を選んで応募できるため、まずは経験を積む場としても有効です。
フリーランスとして営業する
ある程度の実績やポートフォリオがある場合は、フリーランスとして企業や広告代理店に直接アプローチする方法もあります。ただし、セルフプロモーションの力や営業スキルが必要となるため、中・上級者向けといえるでしょう。
活躍に向けて準備すべきこと
パーツモデルとして活動を始めるには、以下の3つの準備が欠かせません。
自分の強みとなるパーツを見極める
まずは「どの部位がモデルとしてアピールできるか」を客観的に判断することが大切です。 家族や友人などの第三者の意見も参考にしながら、魅力的なパーツを特定しましょう。
対象パーツのケアを徹底する
武器となるパーツが決まったら、日常的なケアで美しさを維持する必要があります。たとえば手の 場合は、ハンドクリームや手袋による保湿、ネイルケアなどが必須です。足であればマッサージや 角質ケア、髪であればトリートメントや栄養管理など、部位に合わせたケアを継続することが重要です。
ポートフォリオを用意する
自分の魅力をクライアントに伝えるためには、質の高いポートフォリオが欠かせません。プロのカ メラマンに依頼し、角度や動きを変えた複数の写真を撮影してもらうことで、より効果的にアピールできます。
まとめ
など対象とする部位によって、求められる条件や仕事内容が大きく変わり、それぞれに適した日常のケアや準備が欠かせません。自分の魅力を発揮できるパーツを見極めることが、最初の一歩となります。
さらに、事務所への登録やポートフォリオの作成を通じて活動のチャンスを広げることも可能です。自分の特性を武器に、新しい分野で活躍の場を見つけていくことが、パーツモデルとしてのキャリア形成につながります。



